そもそもベンチマークとは
ベンチマークとは、ビジネス、特にマーケティングの世界で使わる際、目標、目指すべきもの。つまり「お手本」といった意味合いで使うことが多いですが、本来は測量の分野で、基準になるものといった意味で使用される言葉になります。
当記事では、前者の「お手本、目標」といった意味合いで使わせて頂きます。
ナショナルクライアントは除外する
ナショナルクライアントとは、圧倒的な知名度、ブランド力を持つ企業のことを指し、現実的にそこに到達するには、膨大なマス広告(新聞、雑誌、テレビ、ラジオ等)に費用をかけていますので、広告予算が膨大な企業という定義になります。現実的にはそれだけ予算が取れるということは、いわゆる「大企業」と呼ばれる企業になります。
よくWEBメディアなどで、そのようなナショナルクライアントの成功事例をプレゼント。等といったリード取得方法を見かけますが、個人的にはダウンロードするのは無料でしょうし、皆様の自由ですが、多くの場合、無駄じゃないかと思います。
なぜか?私は2015年前後でしたが、ネクストソリューションズではない、ある中小広告代理店でWEBプランナー(お客様にWEBサイトの提案を行う仕事)をしていました。
その時、皆様も恐らくご存知であろう、超大手広告代理店様の下請けで、これも恐らくほとんどの方がご存知…というか、1商品ぐらいはご家庭にあるんじゃないかと思える、ある消費財メーカー様のメディア運営を担当させて頂いていました。
当時の私たちが、年間ベースでどれだけの費用を頂いていたか。またそもそもメーカー様が、大元の大手広告代理店様にお支払いされている費用は当然お話しできませんが、ちょっと聞いたことのないような費用です。
世の中の多くの会社、一般的な広告宣伝費というものを想像すれば、もはや比べ物になりません。
そのようなナショナルクライアントと比較したって、その目標設定は意味がありませんよとまずお伝えしたいところです。
同じ規模で自社より成績のよい会社をベンチマークすること
「目標は大きく!」とはその通りなのですが、限度があります。野球に例えれば、これまで地方大会初戦敗退が当たり前だった、公立高校をイメージしてください。
そこに名門高校出身の新監督が就任して、いきなり「甲子園で優勝するぞ!」と言っても誰もついてこない…という以前についてこれないことは想像に難しくありませんよね。
この高校にとっては、「地方大会で1勝しよう!」あるいはせめて「一次戦を突破しよう!」がまず、現状の限度でしょう。
甲子園を目指す資格がないという意味ではありません。いきなり初戦敗退を飛び越えて、甲子園優勝はムリだ。きちんと段階を踏んでいこうという意味です。
ナショナルクライアントを目指すのはOKなのですが、今自社でどれだけ広告宣伝費を使っているのか。ほぼ使っていない。WEBサイトリニューアルでも数百万円出せば、もう精一杯(世の中の多数のか会社がここだと思います)という会社と、テレビCMで著名タレントをガンガン起用している会社を現時点で比較したって、マネできる要素が少なすぎるのです。
まずは自社と同規模で、ほんの少し自社よりも優秀な会社を目標にすることが大事です。
競合分析より大事なこと
ですが、ここまでお話ししてきたことを全否定するかもしれませんが、多くの会社にとって、WEBマーケティングに限った競合分析はほとんど意味をなさないとお伝えしたいです。
なぜか、先に触れた通り、多くの会社がWEBサイトを作る際「なるべく予算をかけず、安いところに発注しよう」となっているのが実態です。表現はよくないかもしれませんが、その競合も、地方大会で初戦敗退が当たり前の状態から脱していないのです。そのチームを模倣したとこで、ほとんど意味はありません。
大くの会社にとって重要なのは、何より自社のWEBマーケティングを強化することです。
競合もウェビナーやってないし、ホワイトペーパーもないし、コラムもやってないからウチもやらない?
ハッキリ言いますが、だったらデザイン変えたところで、何かCMSなど入れたところで何も変わりませんよ。変わるのであれば野球の例えが全てです。「個々のレベルアップを目標に練習をしよう」しか強くなる方法はありませんよね?
ヨソ(競合)がやっていることをやる、やっていないことはやらないではなく、自社が現在できることより少しだけレベルの高いことをするしかないのです。競合分析に時間を割くより、市場調査をやって、1日でも早く様々な施策に着手する方が建設的です。
まとめ
ナショナルクライアントの名前を出すのが、広告代理店や、コンサルティング会社にとっても自社の宣伝になる(自社はこんなに大きな会社のビジネスに関わっているという)ので、表現は良くないですが「客寄せパンダ」として常套手段ですが、そもそもかけている広告宣伝費や、またその時間軸も異次元です。
はっきり言って、その代理店、コンサル会社でなくても成功します。それだけの地力を持っているので。
そんな異次元、野球の例えをしてきましたが、甲子園常連校を、一方で「万年」地方大会初戦敗退チームがいきなり模倣するのは全く意味がありません。
そして似たような規模の会社をマネしたところで、正直あまり差はありません。それよりも他社に左右されず、自社が今すべきこと。そこに集中して一歩一歩着実に進んでいくことが大切です。
時間はかかっても諦めなければ、必ず道は開けます。
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