2023.08.28

WEB業界

WEBサイトリニューアルの費用相場

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車を買うなら、軽自動車、ファミリーカー、スポーツカー、高級車...
それぞれのカテゴリーで、大体どれぐらいの予算が必要か想像ができますよね?

BtoB商材でも同様。私がかつて営業マンとして販売していたコピー機などのOA機器、会計ソフトなども大体の相場ってありますよね。

一方分かりにくいのは、このWEBサイト。
10万円という会社があったり、1,000万円といわれたり...相場が分からないと判断しようがありませんよね。
今回は20年近く、複数のWEB制作会社で働いてきた経験から、ガチな相場感をお伝えしたいと思います。

目次

WEB制作には基本仕入れが発生しない

各社「会計上」の仕入れは発生するでしょうが、例えばラーメン屋さんを例えにだします。
ラーメンを作るために、出汁、チャーシュー、麺、メンマなどの具材がないとラーメンはできませんよね。一方WEBサイト制作は、基本的には具材自体、自分で作るので発生しません(厳密には写真やサーバ、ドメインなど多少ありますが)。

仕入れが発生しないため、各社「ウチならこれだけ頂きます」といった基準で見積もりを作るため、業界標準と言いますか、ラーメンだって「大体都心の有名店なら1,000円以上、郊外の町中華なら700円前後」のような相場がありますが、WEBサイトの場合、会社ごとで全く基準が異なるため、各社バラバラの見積もりを出すわけです。

一般論として東京の大きな会社は高い

今お伝えした通り、仕入れは基本発生しません。すると企業経営という目線では、会社を維持する上で大切なのは「人」と「オフィス」です。
優秀な人材は業界業種を問わず、給与が高くなります。
そして、同じく業界問わず、大きな会社になればなるほど、上場したり福利厚生やワークライフバランスが整備され、優秀な人材が集まります。

つまり固定費が高くなるので、そういった会社は制作費が高い傾向になります。オフィスも同様ですね。コロナでリモートが進んでも、拠点となるオフィスは存在します。

というか私の経験上、WEB制作会社って社会経済上は後発組、新興勢力のはずですが案外、リモート化が文化として浸透していない感じはあります。

これは話が逸れるので、また別コラムで考察してみたいですが、ベンチャーと呼ばれた業界なのに面白い現象ですが。

いずれにしても、東京都心にオフィスを構えれば、必然的に家賃が高騰します。つまり、東京にある大きな会社になればなるほど、固定費が高いため、「安く仕事を請ける」ことが経営上難しい事情があります。

大手が安く提供できない理由

しかし今のロジックだと、世の中ほとんどの業界が大手は東京に拠点を構え、制作業界とは規模の異なる大手企業がたくさんあります。
大手でも安く販売できる体制を持っている業界はありますよね。先のラーメンだって、個人の著名店よりも、大手チェーン店の方が平均的には安い傾向があると思います。

これが可能なのは、大量生産が可能だということです。一方、WEB制作は完全オーダーメイドの世界なので、大量生産ができないのです。
いくら人が多くても、一人で捌ける量は限界があります。ですので、安く請けても、高く請けても仕事の難易度は実質的に変わらない(露骨に安いからと手抜きする会社も実際には存在しますが)ため、WEB業界は大手が「安売り」できない構造になっているわけです。

逆を張れば地方の、個人に近い形態で活動されている会社は、相対的、一般的には費用は安い傾向にあります。(地方にも数多く、優秀なクリエイターがいることは付け加えさせていただきます。)

WEBサイトリニューアルの相場

そういった業界の根本的な構造をお伝えした上で、大体の相場をお伝えします。
今の時代、ほぼWordPresを入れて簡易なCMSが入っていますし、スマホ対応が全く無しというのもあり得ない時代なので、基本的にCMS、スマホ対応有りの前提です。

コーポレートサイト 100万~500万円
ECサイト

100万~1,000万(以上も少なくない)

一枚もののLP 10万~100万

冒頭でお伝えした通り、相場があってないような状態ですので、あくまで「WEBサイト作るんだったら、これぐらいは予算をとっておこう」程度に見ていただければと思います。

もちろん「10万円でなんでもやりますよ。」という会社やフリーランスの方もいると思います。
ただ安い方に合わせて予算を取ると、当然対応できる会社が少なくなるだけなので、要は選択肢を狭めてしまうだけです。

「〇〇社は10万円って言いました!御社の1,000万円は高いので、10万円にしていただかないのであれば発注しませんよ」というニュアンスの交渉も、大手になればなるほど逆に断られてしまう可能性が高いと思います。

実際に支払うか否かでなく、予算は「大は小を兼ねる」で取っておく方が、選択肢が広がると思います。

RFPの重要性

RFP(Request For Proposal)とは提案依頼書ですが、ここまでお伝えした通り、各社で費用単価が全く異なるだけに、発注側が制作会社をコントロールするために重要なものです。

よく見かける「RFPの作り方」ですが、少し気を付けた方がよいのが、RFPって制作会社サイドの見方をすると、発注者をコントロールすることができるわけです。

なので、発注先を決めているのであれば、そこの会社と相談してRFPを作れば良いと思いますが、公平なコンペを行うのであればバイアスのかかってないRFPを作ることをオススメしたいです。
どのような内容にすればよいかは「WEBサイトリニューアルが失敗する理由」内の「RFPを作りましょう」もぜひ参考にしてみてください。

1つ一番大事なことは「カッコの良いビジネス用語でまとめるのではなく、予算ぎりぎりまでかけてでも欲しい本当の本音」を入れることです。
ページ数とか、CMSがどうとかでなく、自分たちが一番譲れないもの。

それを幾らだせば実現してくれるのか、という視点でまとめることが元プランナーの立場としてオススメです。

著者・編集者情報

ネクストソリューションズ (WEB編集部)

単なるWEB制作会社にとどまらず、企業のDXにつながる支援を行うネクストソリューションズWEBサイト編集部です。

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