デザインとは
ちなみに「公益財団法人日本デザイン振興会」のWEBサイトでは一つの定義として「設計」というキーワードを用いていらっしゃいます。
私も大筋同じ考え方です。ただ設計というものがあまりに広く、そのためどうしても「より大きな設計こそデザイン」といったように一般的には認知されているような気がします。
設計ですが、規模の大きなWEBサイトもあれば、リアルな建築物などもありますし、ロゴ等様々ありますが、私は設計を行うためには情報の整理整頓が不可欠だと思っています。ですので「デザインとは情報の整理整頓」というのが、よく私自身デザインスクールなどで定義させてい頂いていた言葉です。
なぜ情報の整理整頓が必要か
デザイン専門学校では大抵、1年生の時に「名刺」「CDジャケット(今ではCDを知らない若い世代の方も多いでしょうが…)」など「小さなモノ」のデザインから始まります。
実務でも昔は(昔はなんて言葉使いたくありませんが…)、WEBサイトだとまずは新人の仕事として「バナーのデザイン」などが基本でした。
誰にでも分かりやすいので名刺をイメージしましょう、名刺にはおおよそ下記のような情報が入ってきます。
- 会社名
- 部署名
- 役職名
- 氏名
- 会社の住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 会社WEBサイトのURL
他にもISOなどを取得されている企業であればそのロゴマークや、上場されている場合その情報など様々なものがここに追加されくると思います。
この中から「最も伝えるべきものを短時間で伝えることが出来る名刺を作ること」がデザイナーとしてのウデの見せ所。
例えば「名前」を最も伝えなければならないのであれば、会社名や役職名よりも目立ったデザインにする必要が出てきます。
デザインテクニックの基本
ここまでデザインは「情報の整理整頓」が重要で、目立たせたいものをしっかりと目立たせることが大切だとご理解いただけたと思います。
では次に簡単なテクニックをお伝えしたいと思います。
文字のアタマを整える
意外と「この人デザインできるなぁ!」と思う瞬間って、キレイな絵が描けるとかではありません。
ちなみに私自身、大学は文系ですし、好きで音楽活動は学生時代に行っていましたが「絵」は描いたことがありません。
デザイン専門学校でデッサンは勉強しましたが、はっきり言って人様にお見せできるものではありません。
ではどこで「この人できるなぁ!」と判断するかと言えば、まず基本中の基本、文字揃え。
例えば左で全て揃えるのであれば全て左から。名前は左、住所は右…こういった配置は「ワザ」とやる分には良いですが、まず基本は左なら左、右なら右、真ん中なら真ん中が基本です。
T字、L字に情報の配置
T字、L字に情報を配置するのが、「おさまり」が良いです。
見ていて安定しています。大体名刺などもこのT字レイアウトで構成されていることが多いですし、WEBサイトなども基本は大きくみるとT字に様々な情報を配置していきます。
あと「アタマ(上)」を重く(上に濃い目の色を置く、写真などを配置するなど)と同じく安定感が増します。
余白を大切に
繰り返しますが、デザインとは派手にすればよいというものでありません。どうしても「空いている余白」に何か「処理」したくなる方が多いですが、よいデザインは「余白」を大切に使います。
整理整頓なので部屋に例えれば、部屋一面に物を並べてしまえば、かえってわかりずらいですよね?
「空いている余白を埋める」ことでなく、余白を大切に設計するように心がけてみましょう。
あと最後に余白の取り方も、上下左右均等に取ることを意識してみてください。
無彩色(白黒灰)の特徴
無彩色は性格が弱い色です。ですので先に紹介した、赤、青、緑他の色と組み合わせやすい色です。
WEBデザインでは背景色などによく使われていますよね。
これもあまり「購入はこちら」などには適さない色です。なぜならば「何も主張してこない」ためです。
あと余談を言えば、WEBデザインでは「RGB」と言われる光の三原色で色がなりたっていますが、白か黒か。
よく刑事ドラマでは「おまえは黒だ!」といえばそれは「犯罪を行った」ことを意味しますよね?
ただ色の世界では真逆で、光があたって初めて色を認識できる。光がない世界は闇になるという考え方なので、「黒」が何もない状態。
白はある意味「一番うるさい」状態でもある色になります。
色数は3~4つまでが理想
できれば色数は少ない方がよい。これは事実です。それもできれば3~4つが理想。
『【完全オリジナル】筆者が学生時代アルバイト先で学んだ情報発信の極意』でも、人間は本質的にマルチタスク能力を持っていない。情報処理能力には限界があると記載しましたが、「あれもこれもそれも全部」見てくださいは、営業心理としては理解できますが、それは逆効果です。
本当に大切なことって実はそんなに多くありませんよね?
それに、「赤」「青」って真逆な性格ですから、重視させるために両方を並べるのは色彩心理学的には相応しくありません。
普段あまり気にせず、あるいは好みで使ってこられた色。広報物だけでなく、営業資料、社内で使う例えば全社会議のような資料など、様々なシーンで利用できますので是非皆様、参考にされてみてはいかがでしょうか。